岸部露伴のセリフの表現が良い

年末にNHKで放送されていた『岸辺露伴は動かない』がとても面白かった。

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ジョジョ4部は漫画・アニメと見ていたのだが、『岸辺露伴は動かない』については原作は未読の状態だった。さらに実写ドラマ化ということでの不安も少しあって、世界観にのめり込めるか..と見る前は心配ではあったが、そんなことどこ吹く風と、見始めたら一気にハマってしまった。

原作やアニメでは、セリフや彩度を変えた演出などでの"奇妙"感あるケレン味をかなり強く味わうことができるのだが、今回のドラマ版については、過剰な演出は適度に抑えつつも、随所に感じる"奇妙"感を実写ドラマの演出内で見事に表現していて興味深かった。

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(こちらの小林靖子氏の脚本の秘話も興味深い。)

2話『くしゃがら』で露伴先生が言っていたセリフの一つが非常にグッとくる。

デマと真実が大量に、しかも無表情に並んでいるからなぁ 

引用元:岸部露伴のセリフより

 まさに、この情報化社会の状況を一言で見事に表現している。昔のテキストサイトとは違って、現在のSNSなどの情報は真実もデマも、今や広告も同じようなデザインで提示されてくる。それを”無表情に並ぶ”とサラッと言い表してくるところにグッとくるッ...。

このセリフを言ったあとでの、露伴先生の紙の本へのこだわりもとても好きですッ..!!