あまりのリアリティに思わずお腹が減ってくる『食品サンプルの世界展in円形劇場』に行ってきた。

ゴールデンウイークに円形劇場くらよしフィギュアミュージアムで催されていた食品サンプルの世界展に行ってきた。

enkei-museum.com

食品サンプル自体は飲食店の店先で目にしてきたり、最近では海外の人にも人気だとよく話を聞くが、このような展覧会という形で触れるのは初めてだったので色々と楽しかった。

様々な展示内容を見て回る形になっているのだが、まず目に飛び込んでくるのは何とも美味しそうな食品サンプルの数々だ。

これぞザ・食品サンプルという感がある。..が、昔見たことのある食品サンプルと比べ、圧倒的に美味そうであった。

フォークが持ち上がったナポリタンがあれば、伸びるチーズのピザもある。チーズが伸びた状態かそうでないかで、ピザは美味しさ度合いが変わってくるであろう。

完成された親子丼ではなく、今まさに完成されるであろう状態の調理途中の親子丼の食品サンプル。この部分を切り取るセンス、そして何とも言えないトロッ..感が最高である。

食品サンプルが出来るまで』のコーナーではどのようにして食品サンプルが作られているのか?その過程を目で見て楽しむことができた。

型をとった状態から、

このように着色して完成するまでの過程を目で見て体感することができた。着色一つとっても細かく段階に分かれており、徐々にキンメダイに近づく様子が面白かった。

中にはこのような仕様書も見ることができた。写真のハンバーグのサンプルを作るにあたり、このように細かくパーツ分けされているところが興味深かった。色々とアレンジができそう。

実際の制作現場を模した写真コーナーも設けられていた。パーツやら色の種類やら本当に細かく分かれていて、普段は見ることのできない制作の裏側ののぞき見る体験ができた。食品サンプル作りのノウハウの結晶がとても詰まっていた。

他のコーナーでは食品サンプルの今昔ということで、ロウで作られていた昔のものと樹脂製の現代の食品サンプルとの違いを比べて楽しむことができた。

実際のこのように比べて見てみると、確かに違いがあって興味深かったし、ロウ製の食品サンプルも中々のリアリティがあり、昔から高い完成度を持っていたことがわかる。

こちらはパンの変遷。写真で見ると違いがないように見えるが、確かに細かく改善されている。それによって美味しそうに見えてくる。

パンに関しては実際に触ってみることもできた。想像していた重さよりも何倍もズッシリとしており、手に持つことで「あぁ、これは食品サンプルだったな」と気づくことができる面白い体験をした。それまでは本物と瓜二つ。

パンに関して言えば、高級生食パンのサンプルもあった。何というか、このパンの"シズル感"なるものがよく伝わってくる。生食パン、食べたことないが、このサンプルを見るだけでもふんわり食感な美味しさが胃にまで伝わってくるようだった。

食品サンプルメーカーの株式会社いわさきが毎年行っている社内コンペに出品された作品など、かなり遊び心に溢れたものも見ることができた。このお好み焼きもアフタヌーンティーのスタンドみたいに配置されていて、なるほどなぁと。

(この状態を生コロッケって言うの?)

タイトルも含めて、1杯飲みたくなってしまう欲をそそる。

冷凍したご飯なのかな?ほぐされていない感じも生活感が伝わってくる。

変わり種の食品サンプルで牡蠣まるごと再現していたのもあった。ここまで来ると、牡蠣ジオラマみたい。

アニメに出てくるようなマンモス肉もあった。むしろリアリティが増すことで、個人的にはあまり美味そうに思えなくなったのは興味深かった。

今回の展覧会で思わずよだれが垂れそうになった食品サンプルを数点。まずはポテトサラダ。居酒屋に行ったら絶対に頼みたい1品。そうそう黒コショウが大事なんだよなぁ..。なんでポテトサラダってあんなに美味しいのだろう?そんなことを考えさせてくれるほど、ポテサラ感に極まっていた。

同じくつまみ系から。見るからに酒が進みそうな1品である。

半熟卵のトロッ..と感。味噌汁に入っている半熟卵って妙な贅沢感を感じてしまう。

写真に撮ると本物にしか見えなくなってしまうのだが、こちらは食品サンプル。こういったカレーは食べたことないのだが、店先にこのサンプルが並んでいたら絶対に頼みたくなってしまう。あぁ..腹がへってきた。

この何とも言えないレモンサワーのシズル感。見るだけで味が喉を伝ってくる。ゴクッ。

 

写真に撮ってみると、本物か?食品サンプルなのか?が全く分からなくなるくらい精巧に作られた作品の数々をたくさん目の当たりにできて、一つの料理を再現する技術力に高さに圧倒されるとともに、何より見ていて本当に楽しかった。この見た目は本物の料理そのものなのに、食べることのできない不思議な存在として、唯一無二の魅力が全世界の人々を惹きつけているのだろうと展覧会に行ってみて、より一層感じることができた。

最後に締めのラーメン。もちろんこれも食品サンプル。ごちそうさまでした!

近ごろのネットの広告が鬱陶しすぎて、だんだんとTVCMの良さが上がっている。

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近ごろWebやアプリの広告が輪をかけて鬱陶しくなってきている。

Webの記事に紛れて広告が掲載されているだけなら、スクロールなどして無視すれば済む話なのだが、最近は何秒間か見ないとスキップできなかったり、同じような内容のゲームやら漫画の広告ばかりを見せられたり、スキップしたかと思ったらもう一回スキップしないといけなかったりと、鬱陶しさのバリエーションの拍車がかかってきている。

こんな広告ばかりを浴びせられてしまったあとに、ふとTVのCMを見てみると、以前はあんなに「またCMか..」と思っていたものも相対的にだんだんと良く見えてきた。

ネット広告と比べてみると、

  • 短い時間に詰め込められた、俳優の演技やカメラワークなどの演出の工夫
  • 耳に残るキャッチーな音楽の使い方
  • 目に残るようなフォントやアニメーションの使い方
  • 「えっ!?この俳優だれ?」という新鮮な驚き
  • 決められた時間内に何をどう伝えるか?という創意工夫さ
  • 録画した番組では、手軽にスキップできる手段を残している

などの良さがネットの広告を経て見てみると、より感じるようになった。

 

ネット広告にももう少しクリエイティブさがあれば良いと思うのだが、どれくらい閲覧されたのか?どうすればクリックされやすいのか?みたいな表面上の数字だけしか見ていないのか、そんな工夫のかけらも感じられないのが、なんかもったいない。

TVCMとはまた文脈が違うので一緒に語るのは難しいのかもしれないが、「あのCM見た?」と思わずしゃべりたくなるような、ウザいではなく新しいと思わせるネット広告が出てくれば良いかもしれないと思う。